【ピルロを超える天才】ピアニッチのポジション・プレースタイルとは?

サッカーコラム
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開幕より攻守のバランスに苦しみ、不安定な戦いを見せていたセリエA6連覇中の王者ユベントス。

しかしシーズンを折り返し、リーグ戦も残り10試合を切り終盤に差し掛かった

現在は無類の勝負強さを発揮しリーグ首位を走っており、7連覇を射程圏内に捉えている。

CLは準々決勝で激戦の末、レアル・マドリーに敗れはしたが、

3点のビハインドを負った1stlegから一時同点まで追いつくなど、本来の強さを取り戻した。

そのユベントスにおいて、開幕より安定したパフォーマンスを披露し、

昨シーズンの不満が残る出来を払拭しているのがユーべ加入2年目を迎えたミラレム・ピャニッチである。

もはやユベントスに不可欠な存在になったボスニアヘルツェゴビナが誇るMFピャニッチの凄さについて紹介しようと思う。

※ピャニッチやピアニッチと表記するが、ここではピャニッチに統一させていただく。

 

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フリーキックだけじゃない!ピャニッチの多彩なプレースタイル

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ミラレム・ピャニッチと聞くとサッカーファン、フットボールファンの方が思い浮かべるのは世界屈指のフリーキッカーというイメージではないだろうか。

確かにピャニッチはフリーキッカーとして名を馳せているが、単なるフリーキッカーとして片づけるのはあまりにも勿体ない。

もはやユベントスにおいて彼が不在の試合はサッカーが変わるほどの存在に。そのピャニッチのプレースタイルに関しての特徴をここでは4つに分類して説明する。

①高いパスの精度とパスセンス、展開力
②巧みなボールコントロール
③機を見た飛び出し、ミドルシュート
④決定率の高いフリーキック

①ピルロを彷彿とさせるパス精度とパスセンス、そして展開力

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ユベントスへの加入2年目の今季に一番成長を遂げた能力だろう。

もちろん、加入以前からピャニッチのパス能力の高さは折り紙つきだった。

しかし、指揮官アッレグリによりインサイドハーフから

本格的にレジスタへとコンバートされた今季はさらに磨きがかかった印象だ。

周囲との連携が深まった今季は長短の決定的なパスを連発。

受け手やシチュエーションによって球質を変えてチームをコントロールするプレーはまさに圧巻だった。

特に展開力はレジスタへのコンバートにより飛躍的に向上。

2CBの間に落ちてボールを受け、左右に散らし、相手を揺さぶり、

スキを見つけて持ち上ったり、前線に決定的なボールを供給する。

そのプレーはまさに現ニューヨーク・シティ所属のアンドレア・ピルロ。かつてミランやユベントスで活躍したレジスタの代表格である。

②ボスニアが誇るテクニシャンのボールを失わない巧みなボールコントロール

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もちろんピャニッチはボールコントロールも巧みだ。

決してフィジカルは強くないが、激しいプレッシャーを受けてもボールを失わず、味方に時間を与えることができる。

両脇を固めるサミ・ケディラやブレース・マテュイディが

存分に飛び出すことができるのも、ピャニッチの存在があるからと言っても過言ではない。

また、チーム全体を押し上げるドリブルも効果的に使い、攻撃や組立てにアクセントを加えるプレーも秀逸。

前述した長短のパスと併せて確かなテクニックでチームに安定と創造性をもたらしている。

③攻撃に厚みをもたらす飛び出し、ミドルシュート

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レジスタとしてプレーするピャニッチは、基本的には後方よりゲームを

コントロールするが時折見せる飛び出しも絶妙で攻撃に厚みをもたらす。

飛び込んでくるスペースやゴール前のポジショニングも巧みで敵陣を混乱に陥れ、

決定機に確実に絡む。

パスにダイレクトで合わせる能力も高く、マイナス方向へのパスに走り込んで

ダイレクトで合わせるパターンで今シーズンはゴールを挙げている。

また、隙あらば後方からのミドルシュートも狙うため、

対戦相手は常に警戒しておかなければらなず、味方にスペースを与えることもできる。

④ローマ時代から磨かれ続けた世界屈指の”飛び道具”フリーキック

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やはりピャニッチの代名詞であるフリーキックは外せない。

相手守備陣を無力化し、どんな劣勢でも一発で局面を変えてしまう高精度フリーキックはまさに強力な飛び道具だ。

ピャニッチのフリーキックは高確率で枠を捉える。

もちろんゴールまでの距離が近くても、中長距離でも関係ない。

ボールの球種も多彩で、回転数の高いカーブを掛けたボールや、

ゴールキーパーの前でバウンドするいやらしいボール、

地を這うようなグラウンダーのボールなど、守る側も守りづらい。

駆け引きも巧妙で相手守備陣にとってはこれほど厄介なものはない。

さらには味方に合わせるボールの質も極上。スピードのある球や、

ピンポイントで合わせる球、ゴールに向かう処理しづらい球など、

セットプレーのターゲットになれる選手が多いユーべではこの上ない武器になる。

ユベントスには右利きのピャニッチと左利きのディバラという

世界的なフリーキックの名手が2人もおり、セットプレーはユベントスのストロングポイントの1つである。

元日本代表オシムと同じDNAを受け継ぎ、進化を続けるユベントスの背番号『5』はまさに戦士

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不完全燃焼に終わった昨シーズンから、まさに復活を遂げ、選手として進化を遂げたピャニッチ。

昨シーズンは周囲との連携に苦しんだ部分もあり、連携が深まる来シーズンは今シーズンを超えるパフォーマンスが期待できる。

守備面での成長も著しく、ハードワークを惜しまないその姿はまさに『戦士』。

本人のコメントにあるように、指揮官アッレグリの下ピャニッチの進化は止まらない。

「監督も口にしていたが、我々は統率がとれている。まさに軍隊のようだ。私も含めて選手全員がアッレグリのもとで成長を実感している。それだけボスの存在は重要だ。チームメイトや監督、スタッフ、サポーターなどみんなに感謝している」

ピヤニッチ「アッレグリに感謝」 | J-JOURNAL-ユベントスの“今”を伝える-

チームメイト、監督、ユベンティーニの信頼を勝ち取り、

絶大な支持を受け、チームの中心に君臨するボスニアヘルツェゴビナが生んだMF。

ボスニアといえば元日本代表監督であるイビチャ・オシムの出身国である。

ピアニッチもあのジェコと同じくオシムのDNAを受け継ぐ戦士だ。

ユベントスという常勝軍団でピャニッチは今後どのような活躍を見せるのか。

ユベントスとナポリの優勝争いと同様に、最後まで目が離せない。

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